こだわり

一家独伝の製法

日本アルプスの麓にある飛騨。深き山々や美しい自然から生み出された湧水を用い、代々続く製法を守り、のべ5日の工程をかけ各種大豆菓子を製造しています。

厳選された国産大豆だけを使用し、大豆のやわらかさが最大限出るように季節の気温・気候に合わせて湧き水に一昼夜以上ふやかしてから煎り上げています。

できる限り機械に頼らない昔ながらの製法を続けています。昔、機械による製造を試みたこともありましたが、機械による製造は大豆本来の風味が出ず、わたしたちが求める伝統の味ではなかったため、当初の製法に戻しました。

三嶋豆にかかっている砂糖は、十数回以上、何度も何度も丁寧にコーティングと乾燥を繰り返します。炒った大豆に砂糖をかけるというシンプルな工程のため、全国に「三嶋豆」が存在しておりますが、平成7年に小学館の『サライ』誌で調査されたところ、全国で一番古い豆菓子であることが判明しました。

弊社製品の三嶋豆の表面が「ごつごつ」とした見た目なのは、ガスや蒸気を使わず炭火を使って何度もコーティングをしている証なのです。乾燥には炭と灰を使用し、じっくりと乾燥をさせています。炭とともに灰を用いることで、ほどよい遠赤外線が得られます。

季節や湿度によって仕上がり変わるので、一定の品質を保つ努力をしています。

全国から厳選した国産大豆を使用

厳選した大豆を使用

厳選した大豆を使用

大豆は全て北アルプスの水で育った国産大豆を、黒大豆は飛騨産を使用しています。社長が全国の大豆を調べ、三嶋豆に最適な大豆を厳選しました。煎った時にカラッと仕上がり、大豆本来の甘味が出ることが特徴です。弊社製品を召し上がる際には、ぜひ大豆の甘味をお楽しみ下さい。

平成4年には昭和40年代まで使用されていた、飛騨の在来種の大豆「ウスアオ大豆」があることを発見。その後、タネ探しから栽培・製品に至るまで15年の歳月がかかり、平成19年に「錦豆」として復活しました。しかし、最近、野生の鹿に食べられる被害を受け、製造ができなくなり、現在はタネを増やすことから再挑戦しています。

ウスアオ大豆は、潰すと火が出たことから「火打豆」の異名があります。これは、大豆の中に含まれるリンが空気に触れると光ったことからこの名が付きました。こうした逸話は、昔の方からたくさん教えていただきました。

ウスアオ大豆を使用した錦豆は、大豆本来の甘味が異なり、本当に美味しい三嶋豆です。現在、再復活に向け、栽培に取り組んでいます。

完成しましたら、またみなさまのお手元に届けたいと思っております。今しばらくお待ちください。

原材料へのこだわり

原材料へのこだわり

弊社で使用する原材料には、地元飛騨の食材、材料も多く使用しています。

炭は、飛騨の山で採れた楢の木で作られた地元の高級炭「楢炭」を使用。備長炭のように肉や魚を焼く炭は、早く火を通すことを特徴としており、三嶋豆製造に最適な炭とは異なるため、日々研究を重ねています。

また、炭には柔らかい性質と硬い性質のものあり柔らかい炭は早く燃え尽きてしまいます。森林が豊富な飛騨だからこそ地産地消にこだわり、最適な炭を職人とともに工夫をしています。

原材料へのこだわり

山椒豆に使用する山椒は、飛騨上宝産の「飛騨山椒」です。現在は、高齢化による担い手不足で山椒の生産量そのものが減少しています。奥飛騨の山椒は香りが強く、食べた時に鼻から抜ける香りがたまりません。ぜひ一度お召し上がりいただきたい逸品です。

七味豆の七味粉は、飛騨で昔から好評な保谷七味店のものを、塩海苔豆の塩は瀬戸内産、青海苔は蒲郡産、黒糖豆の黒糖は沖縄の波照間島の高級黒糖を特注で取り寄せています。

これらも社長がいろんなものを試して、産地にこだわって使用しています。

大豆には体に良い栄養がたくさんある

栄養面について

日本人の食卓には欠かせない大豆。日本に伝わってきた時期については様々な説がありますが、弥生時代に朝鮮半島を経て伝わってきたと云われています。醤油や味噌、豆腐や納豆などの様々な加工品に変化させることで、豊富なたんぱく質をうまく摂取してきました。

そんな大豆は、消費者庁が指定する特定保健用食品(通称、トクホ)に認められた成分が1つの食材に3つも含まれる唯一の食品です。トクホで認められている成分とは、「大豆たんぱく質」、「大豆イソフラボン」、「大豆オリゴ糖」です。

大豆たんぱく質は、体内では合成できない必須アミノ酸をバランスよく含み、悪玉コレステロールや中性脂肪を下げる作用があります。大豆イソフラボンは、女性ホルモンに似た働きをする抗酸化物質。大豆のほのかな甘みのもととなる大豆オリゴ糖は腸内でビフィズス菌のえさとなり、腸内環境バランスを改善します。

日本で古来から親しまれている大豆。バランスを崩しがちな現代人の食生活だからこそ、うまく取り入れて体の調子を整えていただきたいなと思っています。

新しい大豆菓子の食べ方

新しい食べ方について

大豆が古来から日本人に親しまれている食品とはいえ、豆の消費は年々減少しています。

米食離れに伴い味噌や醤油などを消費する機会も少なくなり、大豆の摂取量は1997年に成人一人当たりの平均摂取量が76g/日あったのに対し、2010年時点では56g/日まで減少しているそうです。

世の中には様々な食がつくられ、弊社が三嶋豆をつくり始めた時代よりも恵まれ豊な時代となりました。そんな中でも、日本人古来の食事・歴史も伝えていきたい。

そんな思いで、これまでの商品の提供だけでなく、少しでもみなさんが大豆に親しめるような、気軽に大豆の栄養を摂取できる工夫をしていきたいと思います。

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